口腔乾燥症とは、口腔粘膜の乾燥する症状を総称するが、実際には、唾液の分泌量低下や粘性亢進なども関連するため、乾燥感の自覚以外に、口腔粘膜の違和感や義歯不適合、粘膜疼痛など、様々な症状が現れる。平成13年度の厚生労働省・長寿科学総合研究事業「高齢者の口腔乾燥症と唾液物性の研究」による調査では、高齢者の27.7%がいつも口腔乾燥感を自覚しており、時々およびおよび軽度の乾燥感自覚者を含めると56.7%の高率であった。また、65歳未満の若年層においても、常時乾燥感自覚者が10.5%、軽度を含めると35.1%で、年齢に関りなく口腔乾燥症(ドライマウス)が多く認められることがわかった。
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